酒米の王様『山田錦』を原料にし、古式の生もと造りで醸し上げた純米大吟醸酒の火入れ。以前同じタンクの原酒の生酒をご案内したが、その酒の火入れとなる。
生酒も生もととは思われないフレッシュの酒だったが、火入れをして更に一夏越して落ち着きも出、生もと本来の重厚さが出るのかと思いきや、いやいや生酒のようなフレッシュさはそのまま健在。スッキリとしたキレはさらに増したようだ。
酒質は従来の生もとのように濁った感じはなく、クリアだが山田錦の豊潤さも兼ね備える。甘みを残し酸が多い今流行の「甘酸系」だが、キレの良さが後口を引き締める。
2~3年寝かして変化も楽しみたいタイプだが、口当たりが良いのできっと飲みきってしまうだろうな…と思わずにいられない。