花白
“花白 kajiro®”は、その名の通り、真っ白い可憐な花を思わせる華やかな香りとやわらかな甘みのあるいまだかつてないお酒(乙類焼酎)です。地域活性化に取り組む「やちよ村」*、市原市でそばを生産する「海上担い手営農組合」、そして「須藤本家」がタッグを組み、原材料そば100%の蕎麦焼酎を世界初めて造りあげました。もちろん、使用したそばは全て千葉県産です。
(* やちよ村:やちよ村株式会社。千葉県八千代市にて、食と農をテーマに地域の活性化を目指す。企業、団体の事業において地域のつながり・絆を太くする役割を担い、八千代の発展に尽くしている。)
そばの花酵母、世界初の焼酎を造る取り組み「そばの花酵母で焼酎を作りたい」
須藤本家がやちよ村から相談を受けたのは2014年のことです。人気商品による地域の活性化・認知拡大を目指すやちよ村は、すべての原料を千葉県産にこだわり、さらには酵母から麹まで100%そば由来で醸造した焼酎作りを目指していました。焼酎は、たとえそば焼酎であっても酵母と麹はそば由来でないものを使うのが一般的。しかし、これまでの常識を越え、酵母から麹まですべてそば由来とすることで、差別化を図り地域ブランド・商品ブランドの確立を目指したのです。その後 名城大学農学部教授の支援を受け、ついにやちよ村は八千代市のそばの花から花酵母の抽出に奇跡的に成功させます。また、県内有数の大規模農業組織である海上担い手営農組合に、市場に出回らない千葉県産そばを供給してもらう約束もとりつけ、いざ醸造工程へ ――――
千葉県には平成の名水100選に選ばれた「生きた水・久留里」に代表される滋味あふれる豊かな水があるため、日本酒の蔵元が数多く存在します。しかし、焼酎においては、そのほとんどが九州、沖縄など南の地域に偏り、千葉では私たち須藤本家が焼酎造りの実績を持つ数少ない蔵元です。また、酵母に関する独自研究を重ねる等、日々新しい酒造りに取り組んでいたことから、やちよ村からこのそば焼酎の共同開発を打診されたのです。
千葉の活性化に尽くすやちよ村からのこの相談は、久留里の名水を使った酒造りで地元の産業振興に貢献しようという須藤本家の思いとも重なり、快く共同開発を引き受けることとなりました。こうして、『やちよ村』『海上担い手営農組合』『須藤本家』の三者連携で、このその蕎麦の花酵母を用いた蕎麦焼酎の開発に乗り出しました。
100%そば由来、かつてない難関の焼酎造り
須藤本家はそれまでにも焼酎を醸造する実績を積み重ねてきました。しかし、新しく採取した酵母で焼酎を作った経験は当時ありませんでした。そのうえ新しく採取した酵母は安定しないことが多く、酒造りの難易度が格段に高くなります。大きなリスクを感じながらも、100%そばを原料とする焼酎造りが始まりました。
まず、今までにない世界初の焼酎を作るために、仕込みにあたって実現したい味をイメージしました。その時脳裏に浮かんだのは八千代の土地で咲き誇るそばの真っ白な花。「従来の焼酎は力強い味が多い。今までの焼酎とははっきりと違いがわかるような、そばの花のように可憐でピュアな味にしたい」と考えました。
焼酎のイメージを覆す華やかな香りを出す工夫
そばの花から初めて採取した酵母を使い、他社から取り寄せたそば麹を参考にそば麹づくりを研究しながら手探りで進む日々が始まりました。毎日が一進一退で、完成が危ぶまれた時もあります。しかし、独自に酵母の研究を続けてきた須藤本家では、これまでも酵母を巧みに使って華やかな香りある酒造りを得意としてきました。いままでに蓄積した知見と技術をつぎ込んで必ず新しい焼酎を実現させる。そんな強い思いを持って試行錯誤を粘り強く繰り返しました。 花香るような焼酎を作るために、香りが飛ばないように細心注意を払い、細部にわたって工夫を凝らした結果、ついに仕込みまでこぎつけました。仕込み段階のもろみの香りをかいだとたん、今までの苦労が吹き飛ぶような華やかな香りが蔵中に漂いました。このとき「これは最高の焼酎になる。」と確信しました。いまだかつてない世界初の焼酎が産声をあげた瞬間でした。
花のような香りと、ピュアな風味の後に感じるほのかな甘み。須藤本家が最初に思い描いた可憐に咲く白いそばの花を具現したかのようなこの焼酎は“花白 kajiro®”と名付けられました。花白は今まで焼酎を飲まなかった女性層にも受け入れられ、ストレートかオンザロックで楽しむオシャレなお酒として愛されています。
千葉の蕎麦由来原料だけを使い、他に類を見ない、日本はもとより世界に誇れる蕎麦焼酎を目指した本格焼酎。
その香りは、花のように驚くほど高く香しい。また味わいは蕎麦麹のせいか酵母のおかげか、従来の蕎麦とは一線を画し、スッキリとした、まるでリキュールのような酸味を持つ。
そのおかげで口当たりは爽やかで、のど越しのキレは抜群に良い仕上がり。その特性から、濃いめの水割りか、ロック(一押し)で飲むのが最適です。なにより、先入観の少ない女性には特にオススメです。
本当に何から何まで規格外です。本格焼酎通なら一度は飲んでおくべきでしょう。比べられる物は他には無いのですから…