木戸泉AFS(アフス)の新商品。Afruge(アフルージュ)No.2は、白ワインの熟成樽に千葉県産米を原料に自社製酵母(協会7号系)で醸し揚げたアフスを二年以上熟成させた新しい取り組みの日本酒。
栓を開けグラスに注ぎ仰ぎ見ると、こちらも樽香を強く感じる。その後に白ワイン、スーッと甘酸っぱいアフスの香りが続く。昨今、木樽で貯蔵させるワインは多くはない。なのでこの香りは新鮮だ。
口に含むとやはり白ワインが最初に来る。ワイン特有の苦みは樽からこれほど滲み出るのか…アフスの甘さと酸味がそれに寄り添うように並び立つが、前情報がなければ日本酒と気づかないかもしれない。
これはこれで、なかなかバランス良く仕上がっている。アフスの持つ酸味はここでもサッパリと飲ますのに役立っている。後口にフーッと樽の香りが残る…
しかしこれは日本酒なのか?確かに原料はすべて日本酒原料だけど、ワインの要素がやはり強くにじみ出ている。赤ワイン樽よりはアフスを感じ取れるがやはりワインを強く感じる。ワインとの相性は悪くないし、アフスのバリエーションとしては評価できる。いろんなお酒を飲んで見たい、という人にお勧めします。
先代が残した財産を伝承し、アフスの世界を一層広げようとする現当主の心意気が詰まっている酒でした。